李強:学会発表題目一覧(1992-2010年)

李強:学会発表題目一覧
(来日後)
1.津田久美、李 強、山口雄三、水谷充良、山田冨美雄:気功及び瞑想修練者のFmθ波について。1992.10.7-9,第22回全日本脳波筋電図学術大会,明治記念館

2.李 強、津田久美、山口雄三、水谷充良、山田冨美雄:気功及び密教瞑想の脳波的研究。1992.10.29-30,第19回日本脳研究会,岡山衛生会館

3.李 強、浅田 博、津田久美、山口雄三、水谷 充良、山田冨美雄:気功及び密教瞑想中のFmθ解析。1993.2.7,第15回Fmθ研究会,大阪府立大学学術会館

4.Qiang LI: Fm θ Wave Appearance in the Chinese Qigong and Esoteric Buddhist meditation.1996.3.15, 5th International Symposium on Qigong, Qigong Institute of Shanghai Traditional Chinese Medicine Academy, CHINA

5.李 強、浅田 博、松浦義昌、清水教永、山口雄三:脳波による気功瞑想の深度指標について。1999.9.23,第1回世界気功学会日本国際会議 ,名古屋和ガーデンパレスホテル

6.李 強、浅田 博、松浦義昌、清水教永、山口雄三:氣功と密教瞑想修練中の脳波theta waveについて。1999.10.18-19,第17回日本東方医学会,昭和大学

7.李 強、浅田 博、李 啓明:外氣施術に対する脳磁図(MEG)計測の試み。 2000.10.21-22,第18回日本東方医学会,東京科学技術館

8.李 強、鄭 賢国、施  毅、松浦義昌、清水教永:癌患者における舌診の臨床意義-中医学臨床文献考察。2000.10.21-22,第18回日本東方医学会,東京科学技術館

9.李 強:-経穴と異なったもう一つ腧穴系統-:中国小児推拿特定穴に関する考察を主として。2001.2.3,全日本鍼灸学会第20回近畿集会,奈良県文化会館

10.李 強:癌治療に関する中医舌診文献の考察。 2001.6.8-10,全日本鍼灸学会第50回学術大会,大阪国際会議場

11.李 強、松浦義昌、坪内伸司、李啓明、清水教永:少林内功の生理的動態に関する研究。2001. 8.25-26,国際生命情報科学会第12回シンポジウム,東京電機大学

12.李 強:腰椎間板ヘルニアに対する麻酔下推拿法について。2001,10.27-28,第3回スポーツ整復療法学会,大阪電通大学

13.松浦義昌、清水教永、李 強:中国推拿滾法による術者と被術者の生理反応について。2001,11.24-25,第19回東方医学会,科学技術館サイエンスホール

14.李 強:人中診法に関する中医文献の考察。2001,12.9,第21回全日本鍼灸学会近畿学術集会,和歌山県商工会議所

15.李 強、松浦義昌、坪内伸司、李啓明、清水教永:少林内功試行時の脳酸素代謝動態について。2002.3.1-2,国際生命情報科学会第13回シンポジウム,東京工業大学

16.李 強:内関穴における推拿刺激が激運動後の疲労回復に及ぼす影響――—血中乳酸値を指標としてー。2002.6.7-9,全日本鍼灸学会第51回学術大会,筑波国際会議場

17.松浦義昌、李 強、坪内伸司、川野裕姫子、清水教永:自己推拿が内省に及ぼす影響。2002.11.30,第20回東方医学会,科学技術館

18.李 強、松浦義昌、坪内伸司、清水教永:内関推拿刺激が呼吸循環器系機能に及ぼす影響。2002.11.30,第20回東方医学会,科学技術館

19.坪内伸司、松浦義昌、浜口雅行、清水教永、李 強、長谷川修一郎:身体障害者の健康維持を目的とした水中運動について。2003.1.25,第17回日本体力医学会近畿地方会,ビアザ淡海(滋賀県県民交流センター)

20.李 強、松浦義昌、坪内伸司、李啓明、串崎正輝、清水教永:少林内功站襠時の生理的変化について。2003.3.8-9,第18回臨床運動療法研究会,ぱるるプラザ岐阜

21.李 強、松浦義昌、坪内伸司、李啓明、清水教永:少林内功試行における熟練度が生理的反応に及ぼす影響。2003.3.15.-16,国際生命情報科学会第15回シンポジウム,東京電機大学

22.李 強:人中診法の中医文献的考察。2003,6,6-8,第52回全日本鍼灸学会学術大会,香川県県民ホール。

23.李 強:肩部疾患鍼灸RCT文献に対するEBM的吟味。全日本鍼灸学会研究部適応症委員会workshop-EBM鍼灸適応症を考える。司会:井上悦子、七堂利幸。2003,6,6-8,第52回全日本鍼灸学会学術大会,香川県県民ホール。

24.李 強、笹田三郎:日本按摩指圧療法的歴史沿革。(in Chinese)中国全国推拿学会第7回学術会議,2003,10,16-20,湖北省黄石市。

25.松浦義昌、李 強、林 典生、川野裕姫子、茅原聖治、田中良晴、坪内伸司、清水教永:内省報告から見た自己推拿の効果について(第2報)-――手技部位別知覚水準の性差について―――2003.11.15-16,第21回東方医学会,科学技術館

26.李 強:三種日本按摩古著学術述要。(in Chinese)2004.3.5,2004年上海市推拿学会年会,上海中華医学会講堂

27.李 強:RCTでのバイアスの見極めとチェックリストの応用。全日本鍼灸学会研究部適応症委員会workshop-EBM鍼灸適応症を考える。司会:井上悦子。2004,6,11-13,第53回全日本鍼灸学会学術大会,幕張メッセ国際会議場。

28.松浦義昌、李 強、李 啓明、林 典生、田中良晴、坪内伸司、清水教永:生理心理指標からみた気功の効果。2004.10.30-31,第22回東方医学会,科学技術館

29.李 強、趙 毅:利用網絡調査現存於日本的古代中日按摩医著的初歩結果。2005,4,1,上海推拿学会第9回学術年会,上海中医薬大学付属岳陽病院

30.坪内伸司、松浦義昌、濱口雅行、清水教永、李 強:生理指標からみた推拿刺激の疲労回復効果について。2006.2.5-6,第23回東方医学会,東京国際フォーラム

31.田中良晴、松浦義昌、李 強、清水教永:分子遺伝学から見た陰陽五行説。2006.2.5-6,第23回東方医学会,東京国際フォーラム

32.李 強、串崎正輝:運動学手法的歴史及基本原理(Introduction to Arthrokinematic Approach: Its History and Fundamental Mechanism) 2006,4,7,上海推拿学会第10回学術年会,上海市華東病院

33.坪内伸司、松浦義昌、李 強、田中良晴、濱口雅行、真耒省二、清水教永:生理心理学的指標からみた美容推拿の効果に関する研究。2006.8..5-6,第54回日本教育医学会大会,宮崎大学医学部

34.李 強:異なる運動負荷条件における内関穴推拿刺激(acupressure)が血中乳酸値に及ぼす影響。全日本鍼灸学会大阪地方会第14回学術集会,2006.9.24,森ノ宮医療学園専門学校講堂

35.李 強、李啓明、松浦義昌、坪内伸司、清水教永:近赤外線分光光度法測定少林内功練功時的脳O2代謝状態。(in Chinese)中国全国推拿学会第8回学術会議,2006,12,3-5,浙江省杭州市

36.李 強、于 思:現代医学から見た舌診の舌質と舌苔-中医文献の考察を主として-。2007.6-10,第56回全日本鍼灸学会学術大会,倉敷市民会館

37.于 思、尾崎朋文、李 強:疲れ目と眼球表面温度の関係について。2007.6-10,第56回全日本鍼灸学会学術大会,倉敷市芸文館

38.李 強、于 思:舌診臓腑配分の歴史変遷について。2007.12.2,第27回全日本鍼灸学会近畿学術集会,森ノ宮医療大学

39.李 強、于 思:舌診臓腑配分の歴史変遷について。2008.5.30-6.1,第57回全日本鍼灸学会学術大会,国立京都国際会館

40.于 思、成田眞和、尾崎朋文、李 強:中医学の「証」で疲れ目と眼球表面温度の関係について。2008.5.30-6.1,第57回全日本鍼灸学会学術大会,国立京都国際会館

41.李 強、于 思:中国小児推拿特定穴について。2009.11.21-22,第17回日本鍼灸史学会学術大会,京都アスニー会館

42.李 強:中国におけるFrontal theta rhythmに関する研究動向について。2010,2,27, 第32回Fmθ研究会,大阪梅田スカイビルイストタワ-36F会議室

43.于 思、成田眞和、李 強、尾崎朋文、安雲和四郎、森俊豪:うつ病の鍼灸治療。2010,6,11-13,第59回全日本鍼灸学会学術大会,大阪国際会議場

44.李 強、串崎正輝:中医診断学におけるFinger Ratio(FR)の有用性について。2010,8,7-8,第58回日本教育医学会,大阪府立大学

45.李 強:「鳳漢学説」の顛末:past and present. 2010,11,20-21, 第18回日本鍼灸史学会,京都会館

出版物_3_中国小児推拿療法_李 強・清水 教永 著

中国小児推拿療法
李 強・清水 教永 著

代 序
余惟うに、小児、七情六欲の感無く、唯風寒・水湿・傷食の証あり、且つ初生(生れたて)は臓腑脆薄にして、薬餌に経えず、稍年長して又薬を畏れ投ずるに難し。唯此れ推拿、一着(ひと手)面部・手掌・股足・皮肉の間に効を取る。
もし其の病証を察す能うれば、其の穴道を循り、手法を以って施し、汗、吐、下三法尤も能く秘訣を得る。大なる(年長児)は又稍かに薬餌を兼ぬれば、いまだ試みに随いて効なきは有らざるなり。
明・佚名氏が著した『小児推拿秘訣・自序』より抜粋)

目次
上篇
一、小児推拿療法とは
二、小児推拿療法のメリット
三、主治範囲
四、小児推拿療法の歴史
五、小児推拿に関する現代医科学的研究
六、中医学による小児の特徴  (一)生理的な特徴  (二)病理的な特徴
七、中医学的診察法 (一)望診 (二)聞診 (三)問診 (四)切診
八、弁証 (一)八綱弁証 (二)臓腑弁証

中 篇
一、小児推拿手技
(一)単式手技
1.按法(あんぽう) 2.摩法(まほう)  3.とう法(とうほう) 4.揉法(じゅうほう)  5.推法(すいほう) 6.運法(うんほう)  7.搓法(さほう)  8.揺法(ようほう)

(二)複式手技
1.黄蜂入洞(おうほうにゅうどう) 2.猿猴摘果(えんこうてっか)   3.運土入水(うんとにゅうすい)    4.水底撈明月(すいていろうめいげつ)

(三)手技の使用事項
1.基本要求  2.推拿媒質  3.操作手順  4.操作回数  5.手技補瀉

二、小児推拿特定穴
(一)小児推拿特定穴の特徴
(二)特定穴
1.頭面頸項部の特定穴  2.胸腹部の特定穴   3.脊柱部の特定穴     4.上肢部の特定穴   5.下肢部の特定穴

下 篇
1.麻疹  2.おたふくかぜ   3.百日咳   4.赤痢と疫痢  5.かぜ症候群    6.咳嗽  7.気管支喘息  8.気管支炎   9.発熱 10.下痢  11.嘔吐
12.便秘  13.脱肛    14.流涎  15.上皮真珠  16.口腔カンジタ症      17.反復性腹痛   18.黄疸  19.浮腫  20.夜尿症   21.夜泣き
22.先天性筋性斜頸  23.肘内障  24.はなぢ  25.歯痛 26.夏季熱   27.分娩による腕神経叢麻痺

附 篇

母でも出来る子供の病気・虚弱体質を治る小児推拿法
1.かぜ症候群  2.胃腸炎  3.気管支喘息  4.夜尿症     5.チック  6.夜泣き    7.学習困難    8.近視
9.虚弱体質・胃腸虚弱が中心となるもの
10.虚弱体質・易感染性が中心となるもの
11.虚弱体質・全身倦怠感が中心となるもの
12.虚弱体質・神経過敏が中心となるもの

参考文献

著者略歴

出版物_2_スポーツ医学領域における中国スポーツ推拿療法

スポーツ医学領域における中国スポーツ推拿療法
李 強・清水教永 著

目次

第一章 概論
1.中国スポーツ推拿療法とは   2.スポーツ推拿の歴史と現状              3.スポーツ推拿の役割

第二章 スポーツ推拿の作用原理
1.中医学によるスポーツ推拿の作用原理
2.西洋医学によるスポーツ推拿の作用原理

第三章 経絡学説
1.十四経脈  2.奇経八脈

第四章 スポーツ推拿に常用される腧穴             1.腧穴の分類  2.腧穴の定位 3.腧穴の主治と作用の基本原則
4.十四経腧穴  5.経外奇穴

第五章 スポーツ推拿の基本手技
1.推法 2.一指禅推法 3.拿法 4.按法 5.摩法 6.揉法 7.点法 8.とう法 9.圧法 10.捏法 11.擦法 12.搓法 13.こん法 14.捶法 15.拍法 16.叩法 17.撃法 18.抖法 19.振法 20.撥法 21.捻法 22.弾法 23.ねい法 24.揺法 25.抜伸法 26.ばん法

第六章 スポーツ推拿の注意事項               1.適応症  2.禁忌症  3.スポーツ推拿を行う時の注意事項

第七章 試合・練習のためのスポーツ推拿実技         1.試合・練習前のスポーツ推拿実技
2.試合・練習中のスポーツ推拿実技
3.試合・練習後のスポーツ推拿実技

第八章 試合・訓練中の推拿応急処置             1. ショック   2. 熱中症  3. 凍死、凍傷   4. 溺水

第九章 自我スポーツ推拿
1. 顔面部実技  2. 頭頚部実技  3. 胸腹部実技   4. 腰背部実技  5. 上肢部実技  6. 下肢部実技

第十章 スポーツ推拿の外用薬
1.膏剤  2.酒剤   3.散(粉)剤   4.油剤  5.熏洗剤

索 引

出版物_1_目で見る中国推拿基本手技のテクニック

書 名  目で見る中国推拿基本手技のテクニック(絶版)
著 者   李 強
ページ    236頁
写 真    モノクロ244枚
図 表    22
出版年月 平成9年4月第2刷(平成7年 4月第1刷)
出版社   たにぐち書店
定  価   8,400円

目次

自序
凡例
目次
第一章 坐位の手技テクニック
第一節 頭部  第二節頚背部  第三節 脊柱部  第四節胸脇部  第五節上肢部
第二章 仰臥位の手技テクニック
第一節 頭部  第二節頚背部  第三節上肢部  第四節 下肢部  第五節胸腹部
第三章
側臥位の手技手技テクニック
第一節 頚背部  第二節上肢部 第三節脊柱部  第四節殿部 第五節 下肢部
第四章
伏臥位の手技手技テクニック
第一節 頚背部   第二節 脊柱部  第三節 殿部  第四節 下肢部
付  録

上海推拿三大流派の中の一指禅(いっしぜん)推拿

今回は名を馳せている上海推拿三大流派の中の一指禅(いっしぜん)推拿とその代表手技である、最も有名な一指禅推法(The Thumb-Pushing Within Meditation)を紹介する。

まず、難解そうな「一指禅」ということばを解釈してみよう。 「一指禅」はもともと仏教の禅宗門派の用語であり、「万物帰一」という意味を指している。 『景徳伝灯録』によれば、宋代において倶胝(ぐち)という和尚が天龍という老師に仏教の教義を訊ねた時、 天龍和尚は無言で片手の親指を立てた。倶胝和尚はそれを見て大徹大悟(仏教用語、 大悟して何等の煩悩迷妄を残さぬこと、悟りきること)に到った。その後、 他人に禅の教義を求められた場合、倶胝和尚も決って無言で親指を立てて伝教した、と伝えられている。 倶胝和尚は入寂(仏教用語、仏の死のこと)に先立ち、「吾天龍に一指頭禅を得て、 一生喫着(飯べることと着衣のこと)尽きず」と言い残した。従って、一指禅推拿の名称の由来は、正に「万物帰一」の意味を込めて、 一指禅推拿が衆多の推拿の手技のもとである、なお衆多の推拿手技が親指というひとつ指から変化 してきたものであることを強調する意味にある。

一指禅推拿の歴史を辿ってみると、清朝の同治(1862-1874)年代に、 当時の最高権力者であった慈禧太后の「御医」を務めていた河南省出身の少林武術高手である李鑑臣が 江蘇省揚州?江出身の丁鳳山(道名、原名丁水春、1842-1915)氏に宮廷内秘伝の養生術である 一指禅推拿を教えたことにより、それまで一部の皇親貴族にしか知られていなかった 一指禅推拿が民間に広く流行するようになったと伝えられている。丁鳳山氏は民間医として、 「京都内城太医院始創」「慈禧太后旨命」となった一指禅推拿を、王松山、丁樹山、銭福卿、沈西聖、 翁瑞午など数人内弟子に伝授した。そのなかの数人がさらに各自の内弟子に秘伝の形式で教えた。 丁鳳山氏の孫弟子にあたる、家業では「六世医為り」の朱春霆氏は、1956年に 上海中医学院付属推拿学校校長を出任して以来、王松山、銭福卿、沈西聖、王百川などの 一指禅推拿名師を招いて教授の職を与え、新しい一代推拿師の教育に教鞭をとらせた。

鍼灸甲乙経

鍼灸甲乙経(しんきゅうこうおつけい)

皇甫謐は(AD215~282年)、祖母に教養され二十歳の時発憤し勉強し、経史各家の全てを研究しており著述が多い。針灸学の分野では彼は『素問』・『針経』・『明堂孔穴針灸治要』の三書の精華を吸収し、秦漢三国時代以後の針灸学の成果を総括し、また自分の臨床経験を結合して、現存している最古の針灸専門書である『黄帝三部針灸甲乙経』(『針灸甲乙経』と略称する)を著わした。書中に人体の生理や病理変化を述べており、当時の腧穴の総数と部位を改訂し、針灸の操作方法を詳細に紹介し、また各種の適応症を臨床の必要から排列している。この書物は晋時代以前の経験を総括しており、後世の針灸学の発展に大きな影響を与えた。晋時代から宋時代まで有名な針灸の著作は基本的には『甲乙経』の基礎の上に書かれたものである。

陰陽学説

陰陽学説(いんようがくせつ)

陰陽は事物を概括する二種の属性である。それは古代人が長期間に及ぶ生活実践の中から、自然界の事物の変化は皆陰陽の対立と統一の両面を備えているということを、知ったということである。この二面の内在の関連、相互作用、不断の運動が、事物の成長や変化や消亡の根源である。
『素問・陰陽応象大論』では「陽明者、天地之道也。万物之綱紀、変化之父母、生殺之本始、神明之府也」(陰陽なるもの天地の道なり。万物の規律、変化の父母、生殺の本始、神明の府なり)という。これは一切の事物の発生や発展を、陰陽の変化で解説し認識している。
『素問・生気通天論』:「陰平陽秘、精神乃治、陰陽離決、精気乃絶」(陰陽のバランスが整うと精神が治まり、陰陽のバランスが狂うと精気が絶える。)このように自然な陰陽学説は、人体の病理現象の認識や分析や概括にも応用され、これによって病状を弁明し治療の原則を決定した。

五行学説

五行学説(ごぎょうがくせつ)

五行は、古代人が当時の日常生活に用いた最も熟知した物質である。木火土金水がその代表であり、またこの五種の間の相互援助と相互制約の関係で、事物の複雑な変化を解明している。
五行学説の重要な点は、相生と相克とで事物の相互関係を説明していることである。五行の相生相克は、事物の発展過程にあって不可分の二つの面であり、「生」がなければ事物の発生と成長がなく、「克」がないと協調関係の下に変化と発展を維持することができなくなる。このため生の中に克があり、克の中に生がある。相反して相成って、このようにして始めて事物の内部や事物の間に相対的な平衡が保持され、絶えず発展することができるのである。
『内経』は五行の相生相克の法則を運用し、人体各部の関連と、人体と自然環境との関係を解明している。生理の面では、五行を五臓に配当し、臓腑のお互いの活動の間に、援助だけでなく相制約する関係があることを説明している。病理の面では、生・克・乗・侮の法則で疾病の伝変の関係を説明している。治療の面では、五行の相生相克の関係に基づいて弁証立方を指導し、具体的な治療方法を確定する。例えば「虚則補其母、実則瀉其子」(虚であればその母を補い、実であればその子を瀉する。)という。これが五行学説の理論の治療への具体的な運用法である。

推拿麻酔

推拿麻酔(すいなますい)

1960 年代の初・中期以来、「中西医結合」の指導思想に基づき、中国政府の「扶助中医」・「発展中医」の画期的な中医政策によって、多くの流派・経験を推拿に活かし、その手法と適応疾患の種類をかなり豊富にすることができた。民間では、推拿指圧法による無麻酔抜歯の経験をまとめられ、ハリに「移植」されたことによって、やがてハリ麻酔は誕生された。また、ハリ麻酔が盛んになったおかげで、推拿も鎮痛抜歯より手術に用いられるではないかという発想から、推拿麻酔が生み出され、甲状腺切除、帝王切開、胃の切除、妊娠中絶等十数種類の手術にこれが応用された。

推拿医学の定義

推拿医学(すいないがく)(Chinese Tuina Manual Medicine)

中国の手技医学(Chinese manual medicine)の伝統的名称は「按摩(Anmo)」であり、明の時代(1368年~1644年)に至ると、「按摩」の代名詞として「推拿(Tuina)」という名称が出現した。明代の後、「按摩」と「推拿」の二つ名称が併用されてきた。
按(pressing manipulation)とは抑止の意味で、上から下へ垂直の力を用いられる手技である。摩(rubbing manipulation)とは回すという意味で、「摩而散之」という効果を持つ。一方、推(pushing manipulation)とは一方向へ押し進み、拿(grasping manipulation)とは掴み上げるということである。
要するに、按摩にしろ、推拿にしろ、両者と共に2種類の手技を呼び合わせて作られた専門用語である。現在、中国政府は「推拿」という名称で中国の手技医学を公式に命名しているわけである。
中国推拿(Chinese Tuina Therapy)とは、中医基礎理論に基づき、人体の体表の経絡・腧穴や、患部にある筋肉・靭帯・関節などに、種々の推拿手技を用いて、疾病を治療・予防する、中医外治法の一種であり、かつその臨床応用と治療原理を研究する中医学(TCM: Traditional Chinese Medicine)の重要な一学問である。

参考文献:
①李 強:中国推拿手技の基本概念。 鍼灸OSAKA,16(1-2):124-130, 2000.
②李 強、清水教永:中国スポーツ推拿療法。p.1, たにぐち書店,1996.7,東京。

中医学の定義

中医学(ちゅういがく)
人体の生理、病理及び疾病の診断、予防、治療を研究する一つの科学である。それは独特な理論体系と豊富な臨床経験を持っている。中医学の理論体系は古代の唯物論と弁証法思想である陰陽学説に深く影響され、整体観念を主導的な思想とし、臓腑、経絡の生理と病理を基礎とし、弁証論治を診療の特徴とする医学理論体系である。

講座 4 少林内功の歴史の由来について

少林内功の歴史の由来を考証できる文献は殆どない。
伝説によると、この気功法の淵源は釈迦が説いた教義にさかのぼれる。達磨大師(Bodhi-dharma,?~536年)は、北魏の孝明帝の正統年間(520~525年)に、南インドの天竺国から中国の河南省少林寺に、留錫して禅宗の法を説いた。当時の少林寺の僧侶たちが座禅を長時間行うために心身ともに衰弱した様子をみて、天竺国で修得した、釈迦の弟子が始めた、易筋経(筋肉の練成を説く)・洗髄経(心の修養を説く)という二経を衆僧に示して、心身の鍛練を行なわせ、いわゆる少林内功を僧侶たちに伝授。それにより少林寺の僧侶たちは体質が改善され心身ともに健康になったといわれる。
ところで、少林内功は武術の普及につれ、清朝の末期に中国の北方に広まって、山東省済寧の李樹嘉祖師に伝えいたと、既により完全に揃っている、特徴を持つ治療方法が出来ていたことだけと伝えられた。その後、李樹嘉祖師が馬万起師(1884ー1941年)に伝えて、馬万起は内功推拿を用いて上海で医療活動を行った。その間、李錫九師(故・元上海中医学院付属推拿専門学校教授)は馬師の門下生となり、馬万龍などの他の先生たちと力を合わして、内功推拿を中医学院の専門科目の1つとして、定着させ、さらに中国全土へ普及させたわけである。未だに、「易筋経」や「少林内功」の二種類の功法は、上海中医薬大学推拿学部の必修科目として、位置づけられている。

中医学診断法シリーズ講座第1回_舌診法

舌のセルフチェックは長生きの術である
-3千年間実践された東洋医学舌診法を温故知新して-

舌苔は主に糸状乳頭が絶えず分化していることにより、角化した上皮細胞となり、それが脱落して、唾液・細菌と食物殘渣などの堆積により形成されたものだ。舌質の色の変化は茸状乳頭内の微小血管の機能状態の影響を受けっている。

これは、茸状乳頭の数は糸状乳頭よりははるかに少なく、白い糸状乳頭の間に所々に赤い丸い頭を見せている。表面の上皮(重層扁平上皮)が角化していなく、下の血液が透けて見える為、赤く見える。

 

講座 2_東洋医学陰陽説

陰陽学説(いんようがくせつ)
陰陽は事物を概括する二種の属性である。それは古代人が長期間に及ぶ生活実践の中から、自然界の事物の変化は皆陰陽の対立と統一の両面を備えているということを、知ったということである。この二面の内在の関連、相互作用、不断の運動が、事物の成長や変化や消亡の根源である。

『素問・陰陽応象大論』では「陽明者、天地之道也。万物之綱紀、変化之父母、生殺之本始、神明之府也」(陰陽なるもの天地の道なり。万物の規律、変化の父母、生殺の本始、神明の府なり)という。これは一切の事物の発生や発展を、陰陽の変化で解説し認識している。

『素問・生気通天論』:「陰平陽秘、精神乃治、陰陽離決、精気乃絶」(陰陽のバランスが整うと精神が治まり、陰陽のバランスが狂うと精気が絶える。)

このように自然な陰陽学説は、人体の病理現象の認識や分析や概括にも応用され、これによって病状を弁明し治療の原則を決定した。『素問・陰陽離合論』:「陰陽は、これを数えて十になるべく、これを推して百なるべく、これを数えて千なるべく、これを推して万なるべく、万の大なる、あげて数えるべからず、然れどもその要は一なり」

陰陽学説では、世界は物質性の一つ全体であり、世界そのものは陰陽という二気が対立して統一された結果であると考えられる。宇宙のあらゆる事物は陰と陽という相互に対立する二つの側面を含む。

「陰陽」学説は中国古代の思惟構造である。ちなみに西洋の思惟構造は「因果論」によるものである。
東洋の思惟構造:構造、macroを重視する、機能属性
西洋的思惟構造:元素、microを重視する、実質属性